あの未来に続く為だけの、それだけの人生だ。

悲観と懺悔溢れる 幻想の埒外の辺境地

過去の自分へ送る 1

僕は今まで、身体が“ 健全”だった事が一秒もない。

 
生まれた時からアトピーを含む複数のアレルギーと喘息を現在も患っている。
小さい頃から「病気の調子はどう?」とか「この薬がアトピーに効くらしいよ」とか、明らかに自分は他の子とは何か違うんだなと感じていた。
 
小学六年生の夏休み、アトピーが一気に悪化した。重症患者と言われてもおかしくないくらい酷くなった。
 
痒くて痛くて汚くて眠れなくて、本当に苦痛だった。
 
でも一番ショックだったのは日に日に自分の顔と身体がまるでホラー映画で見たゾンビのように傷だらけでボロボロの、誰にも見られたくない姿に変わって行く事だった。
 
当時家族以外でその状態を始めて見られたのがの夏休み中の親戚の子達だった。
自分はその子達に「お願いだから僕の病気の事をまだ誰にも話さないで。」と言った。
 
でも子供とは残酷なもので、その子達は帰った後すぐに「ミノタケが病気でゾンビみたいだった」と言いふらしたみたいだった。
 
親戚をはじめ、周りの人達の態度が変わった。まるでなるべく関わずに心配だけはしてますよというような距離感で、障害者を扱うような態度で接してくる様になった。
 
学校でも
幼稚園から仲良くしていた友達も、クラスの子達もどんどん離れていった。
 
自分もこんな汚い醜い姿で誰も相手にしてくれないと思い、自ら距離を置いていった。
 
独りになった。地獄だった。
 
朝起きてすぐ、無意識に掻いたの痛みで動けず、学校に行けば他人の目と自己嫌悪で心が痛い。
 
友達とは何だ?青春とは何だ?学校とは何だ?
 
周りも世間もまるで自分たちがそれらの主人公の様に振る舞い、異端を見世物笑い者にして集団の団結心理を結束して僕達私達の人生は素晴らしいとか宣う奴ら。
 
僕の気持ちは一生理解されない世界だと悟った。